〇〇のかたちを探す#1 レンタルズ|テーマ:遊び

〇〇のかたちを探す#1 レンタルズ|テーマ:遊び

テーマパーク|[レンタルズのプロ美術(仮)]

http://blanclass.com/japanese/archives/20160416/


レンタルズによる制作物をいくつか展示します。それらは有料の遊具でもあります。

たとえばブロンズの彫刻でもあります。グルグル巻きにされたガムテープで野球をしましょう。


出演:レンタルズ(今西勇太、小杉 晶)/企画:野本直輝

場所:blanClass

日程:2016年4月16日(土)

開場:14:00

パフォーマンス:15:00/17:00/19:00

トーク「遊びにについて」:20:00~

料金:1,200円(ドリンク別・入退場自由)


blanClass+column

blanClassスタッフの野本です。

今週の土曜日から、僕が今年1年をかけて進める「〇〇のかたちを探す」というシリーズ企画の第一弾が始まります。

このシリーズ企画について、そしてシリーズ第一弾のゲストであるレンタルズについてもご紹介できればと思います。

まずこのシリーズ企画について、2ヶ月に1回、1年で全6回を予定しています。各回ごとに違ったゲストをお呼びして、トークテーマも変わります。各回のイベント後に、ゲストとお客さんを交えて、当日のテーマについて改めて考えてみる場を作ります。

企画全体のテーマにも書いているのですが、この企画は、「ゆたかな生活」「しあわせな家族」「安定した職業」「充実した休日」、など、いつの間にか理想とされてしまっている言葉やイメージは、私たちそれぞれが本当に必要としているかたちなのだろうか?という僕自身の疑問から出発しました。タイトルの「〇〇のかたちを探す」の〇〇には、各回のテーマが当てはめられていき、例えば今回だったら「遊び」についてなので「遊びのかたちを探す」ということになります。

レンタルズは、制作をすることと遊びをすることをほとんど同じこととして扱っていて、昨年、金沢で開かれたグループ展にレンタルズが出品していたのが「焼き鋳物芋の焼肉」という作品でした。作品の内容はタイトルそのままで、鋳物で作った芋の上で焼肉をして食べるというもの。実際に焼肉を披露したのはオープニングトークとクロージングトークのときだけだったのですが、会期中のレンタルズの展示空間には、網の上に焦げた鋳物芋と、壁に焼肉をしているレンタルズの大きな写真が1枚、窓際に焼肉中の他の写真が何枚か置かれ、床には汚れた軍手や割り箸がそのまま置いてあり、展示場所にある窓ガラスには「レンタルズは遊びの内に芸術的によろこぶ」と、落書きのような勢いで書かれたテキスト。本当に遊びっぱなしで後片付けもほどほどの、ちょっとした秘密基地のような遊び場感に満ちた空間になっていました。

でも、レンタルズの作品は本当に「遊び」なのかどうか、正確には答えられないのも事実。

「遊び」と言われると、案外、遊びってそもそもなんだっけ?となってしまいます。観光地を巡り大型の商業施設に行って、買い物をしたりするだけが遊びではないはずです。

今回のイベントに向けてレンタルズは有料の玩具や楽器を制作中です。当日は来たお客さんがお金を入れて遊べるようなものが置かれる予定で、イメージとしてはデパートの屋上にある小さなテーマパークのような、大人も遊べる場を設定するようです。それと、例の「焼き鋳物芋の焼肉」の焼き肉パフォーマンスもあります。

遊びになるのか、とか、そもそもちゃんと遊べるのか、とかも気になりますが、「遊び」についてを制作の中で実践しているレンタルズと共に、遊びのかたちを探してみましょう!!

(野本直輝)


レンタルズ RENTALS

今西勇太と小杉晶からなるユニット。2011年に結成。集会ホールの倉庫にギャラリーを開設する、大木の根を使用した演奏などゲリラ的なパフォーマンスを中心に活動している。昨今の活動としては「人が動く_work」展(問屋まちスタジオ/2015)に参加。

http://rental-s.xyz/


★シリーズ 〇〇のかたちを探す(隔月で2年間を予定)

たとえば「ゆたかな生活」「しあわせな家族」「安定した職業」「充実した休日」のような、いつの間にか理想像になっている言葉やイメージに、私たち一人ひとりが本当に必要とするかたちは見つけられるでしょうか? 実際の経験では、それぞれがバラバラで、一言でまとめられたり、ひとつのイメージに回収されてしまうものではないはずです。このシリーズでは、毎回ゲストをお呼びし、「遊び」「家族」「労働」「健康」など、各回ごとに違ったテーマを設定して、作品発表とトークを行います。そのなかで、さまざまな概念に対する頑ななイメージについて問い直し、本当に必要なかたちがどの様なものなのか、参加者たちと共に探していきたいと思います。(野本直輝)